日本で最もよく知られている虫の一つ、ダンゴムシ。公園や庭先でコロンと丸まる姿は、子どもたちにとって定番の友達です。実は日本には114種以上のダンゴムシが確認されており、中でも最もよく見かけるのは「オカダンゴムシ」という種類。もともとはヨーロッパ原産の外来種で、明治時代末期に日本に持ち込まれたと考えられています。
そのダンゴムシ、実は黒だけじゃなく、さまざまな色が存在します。今回は実際に撮影した写真とともに、色とりどりのダンゴムシを5種ご紹介します。
① よく見かける定番カラー 灰色〜黒
木の上を歩く灰色のオカダンゴムシ。触角がよく見える
灰色〜黒が最も一般的なカラーです。公園や庭先で見かける定番の存在で、石の下や落ち葉の陰など、湿り気のある暗い場所を好みます。植物の枯れた部分や菌類を食べ、土壌の分解を助ける大切な役割を担っています。触ると反射的に丸まるのは、外敵から身を守るための防衛行動です。
② 数千匹に1匹!?幻のブルー・パープル
鮮やかな青紫のダンゴムシ。土の上で見つけるとドキッとする美しさ
こちらはやや淡い紫色のタイプ。感染の進み具合で色の濃さが違う
青〜紫のダンゴムシは「イリドウイルス」というウイルスに感染している状態です。このウイルスが体内で増殖することで、体が青みがかった色に変化します。数千匹に1匹とも言われる希少なカラーで、見つけたときはつい手が止まってしまいます。
興味深いのは、このウイルスの戦略です。青く目立つ色にすることで、捕食者(鳥など)に見つかりやすくし、ウイルス自身が別の生き物に運ばれて広がりやすくしているとも言われています。ダンゴムシはいわばウイルスに「利用されている」状態かもしれません。
③ 奇跡の出会い 白いダンゴムシ
白地に茶色のストライプが入った白いダンゴムシ。光を当てると半透明に光る
白いダンゴムシは、色素(メラニン)が少ない個体に見られます。30年間で1度しか出会ったことがないほど極めてレアで、発生のメカニズムはまだよくわかっていません。色素の突然変異や遺伝的な要因が関係していると考えられています。茶色のストライプ模様がくっきり浮かび上がり、他のダンゴムシとは一線を画す美しさがあります。
④ 伝説の赤 赤いダンゴムシ
サーモンピンクに輝く赤いダンゴムシ。石の上で見つけると思わず目を疑う
赤いダンゴムシは、白と並んでもっともレアなカラーです。サーモンピンクのような体色が特徴的で、石や岩の上で見つけるとまるで宝石のように輝いています。白と同様、色素の突然変異や遺伝的な要因が関係していると考えられていますが、詳しい研究はこれからの分野です。もし見つけたら、それは本当に奇跡の出会いといえるでしょう。
⑤ 渋くておしゃれ 茶色〜チョコレートカラー
緑の葉の上にいた茶色のダンゴムシ。背中のつやつやした質感が美しい
茶色〜チョコレートカラーのダンゴムシも、よく観察していると見かけることがあります。灰色と茶色の中間のような色合いで、緑の葉の上にいると意外と目立ちます。地味なようで、アップで見るとつやつやした甲冑のような質感がとても美しい個体です。
🌿 まとめ
何気なく通り過ぎているダンゴムシも、色という視点で見ると驚くほど多様です。灰色・青紫・白・赤・茶色――次に公園や庭で見かけたら、ぜひ色をチェックしてみてください。ブルーやレアカラーを探しながら散歩するだけで、いつもの道がちょっと違って見えてきます。